早戸大滝(はやとおおたき) 07.11.17

今回は、私にとって100名瀑の関東エリア最後の早戸大滝です。
友人のkussyさんとがらおサンと同行の予定でしたが、kussyさんが仕事のため来られず、2人での訪瀑です。
集合は7:30、宮ヶ瀬ダムの『ふれあいの館』の駐車場なので、バイクで5:30に出発。が、まさにヘルメットをかぶったその時にがらおサンからTEL。慌ててでると、迎えに来てくれるとのこと。しかし、防寒対策をしてもうバイクにまたがっていたので、有難いお申し出をお断りして、5:33に出発しました。
青梅街道〜16号〜秋川〜高尾〜相模湖を抜け、7:26に到着です。
がらおサンにTELすると近くのコンビニで買い物中とのことで、私の分もおにぎりを買ってきて頂きました。ありがとう!




バイクは置いたまま、がらおサンの車に同乗させていただき、伝道と呼ばれる、入山口を目指します。
道中は道が細く、ドライバーは大変ですが、私は気楽な助手席で、おにぎりを食べながら、終盤の紅葉を楽しめました。
また、最近登山にはまっているがらおサンに『バリエーションルートって何?』とか質問しながら行きましたが、これが後に恐ろしい体験につながるとは思ってもいませんでした。
約20分ほど走ると、道はいよいよ険しくなり、普通車では限界の様相。カーナビには、入山口と思われる場所まで1.2Kmと表示されていましたが、仕方なく魚止橋を過ぎた道幅が広くなっている場所に駐車して準備開始です。
ルートは渡渉必須との情報だったので、私は、途中でトレッキングシューズを履き替えるのが面倒だと思い、足にフィットするタイプの長靴で全行程を行くことにしました。
準備も終わり入山口へ向け、8:20に歩き始めます。丹沢の木々と道路に転がる岩を見ながら、3箇所ほど土砂崩れ痕を踏み越えて8:36伝道に到着です。
 



関東の100名瀑では最難関と呼ばれる早戸大滝へアタック開始です。緊張・不安・期待、色々な思いを胸に8:38スタート。が、いきなりちょっと引いてしまう張り紙を発見・・・。最近の出来事なので、ますます不安になりますが、行かないわけにはいきません!再スタートです。
スタート直後は遊歩道的ですが、ものの1分でコースが分からなくなりました。小さな沢で岩がゴロゴロ。踏み痕もよく分からない。対岸の斜面を見るとチラホラと目印のテープがあるのでそちらに進みます。
すると山道を発見。上り始めますが、これがキツイ。一気に高度を上げていきます。スタートから5分ほどで汗だくになってしまい、シャツ1枚になりました。
上りきると今度は殆ど平坦な山腹の登山道を進みます。



しばらく同じような道を進むと、遠景ながら対岸に紅葉に包まれた綺麗な滝が見えたので、写真撮影。三脚を持っていたので出せばよかったのですが、面倒くさがって手持ちで撮影した結果、激しい手ブレ。お見せする価値はないですが、笑いのネタに写真をどうぞ。
この先あたりから『壊れないか?』というようなが出てきたり、スリリングになってきて冒険ゴコロに火がつき始めるのでした。
さらに進むと廃屋と化した造林小屋があり、ここから今度は一気に川へ向け下っていきます。ロープや鎖を使って降りるような場所もあり、ここも結構スリリングでした。キツイ下りを終え、川原にでたので休憩。ここまで28分でした。4分ほどの休憩で再スタート。


 
すぐに丸太橋が架かっているので渡って対岸を行きます。ここから先はさらにスリリングになり『オイオイ!』とツッコミたくなるような場所が、沢山出てきますし、登山道はなくなり、道なき道を行く状態なのでルートは基本的に自由となります。と言っても通れる場所は限られるますが。
こんな場所なので完全に冒険ゴコロがメラメラと燃え上がり、それが疲れも吹き飛ばしてしまうのでした。
まずは大岩越え、これを越えるとすぐにオイオイpart1、さらに2本目の丸太橋で対岸に戻り、5分ほど進むとオイオイpart2
何とか難所を越え、9:30に雷平と呼ばれる沢の出合に到着。左が早戸大滝に続く大滝沢。右が雷滝に続いています。
今回はがらおサンが地形図を持参してくれたのでナビをお願いしました。なので雷平でも迷いませんでした。がらおサン有難う!

 

さて雷平から3本目の丸太橋を渡り大滝沢に入ります。ここからは広い川原の好きな場所を進むことになるのですが、目印となるのはやはりテープや岩に書かれた矢印になります。岩だらけで歩きづらいことと、いくつも沢が合流してくるので、ルートを間違えないように、地形図をがらおサンが確認しながら慎重に進んだのでペースが上がりません。しかし時折、両岸に細い滝が観られたりして景観は楽しめました。
20分ほど歩くと、大きな木の橋が出てきたので渡ると、見事な多段の滝(仮称)が見えました。小さい段が無数に連なっており、凄く美しい滝でした。
ここを過ぎると、更に川原の岩が大きくなり、また傾斜もきつくなってきて、『もうイヤ!』って感じでした。また、大水の影響で倒された無数の木があり、自然の脅威を改めて感じさせられました。


 
地形図的には左手に沢があって、そろそろ早戸大滝付近のはずですが、今いる場所からは右手に沢が見えます。『沢の方角が違うのでは?』ということで、がらおサンがコンパスで確認。やはり違うということだったのですが、左手の大滝沢が大岩のブラインドになって見えなかっただけでした。
ということで、岩をよじ登ったりしながら、大滝沢の奥に行くと、目印のテープは左手の山の方へ続いています。上っていくと、ジャジャ〜ン!本日の最難所(写真)の登場でした。
ほぼ垂直の斜面をロープと木の根を使って上っていきます。立っている場所からは、おそらく6〜10mくらいだと思いますが、上りながらやや左に行かねばならず、そこで落ちると数十メートル落ちることになります。ヒョエー怖い〜。
しかし、思った以上に木の根がしっかりしていて全く不安感がないので、上ることは難しくなく結構あっさり上れました。恐怖感だけです克服しなければならないのは。
そして、この崖を上りきると、思いがけず、いきなり早戸大滝が現れたので『ウオォォォォ〜〜ッ!』と叫んでしまいました。そこからの早戸大滝はコチラ。下で待っていたがらおサンは、この叫び声を聞いて、私が『落ちたのかと思った』と述懐していました。この崖上到着は10:20.スタートから1時間42分でした。
がらおサンも上ってきて、更に滝壺を目指しますが、この道も危険な香りタップリ。少しでも油断したら滑落しそうです。5分ほどで何とか無事に辿りつきましたヨ滝壺に!




滝壺自体は大きくありませんが、滝自体は50mの落差とは思えないくらい迫力がありました。滝直下から見上げると天から降ってくるようで、素晴らしいです。しかし、滝壺に踏み込んだ私は、自分の長靴がずり下がっているのに気づかず、右足がずぶ濡れになってしまいました。瀑で爆・・・
それはさておき、滝を隠す大岩の迫力といったら形容のしようがありません。圧倒的な威圧感で人を寄せ付けない雰囲気を持っています。この大岩で滝の全容が見えないことから『まぼろしの大滝』とも呼ばれるのもうなづけます。早戸大滝は滝自体も素晴らしいですが、この大岩とセットになってこそ本当にスケールの大きな美しい滝なんだと思いました。

滝壺を離れ、雷滝へ向かいますが、その前に、例の崖を降りねばなりません。左に行くと崖ですが右の方に枯れ沢があり、何とか降りられそうなので、『バリエーションルートで帰ろう』と覚えたばかりの言葉を使用して提案。
しかし、これが今回の最大の恐怖に変わってしまいました。考えてみれば当然なのですが、@枯れ沢なので浮石が多く足元が悪い。 A見た目以上に斜度がある。 B手掛かりとなるようなものが少ない。と最悪。
しかしすでに下り始めてしまい、もう戻れません。木に掴ってルートを探していると、上の方で突然『バキバキッ!ザザザザッ〜!』という凄まじい音と共に大きな木とがらおサンが落ちてきました・・・。がらおサンは私のところで止りましたが、木は止ることなく一気に川原まで落ちていきました。がらおサンが大丈夫だと思って掴った木が折れたそうです。この光景を目の当たりにして、すっかり及び腰になってしまいましたが、それこそ行くしかないので、『滑落しても絶対に下までは落ちない!』と、はっきり言って意味のない感じの強い思いを胸に、何とか少ない手掛かりを探し、なるべくしっかりした足場を探し、慎重に降りました。良かった〜



往路は雷平から滝壺まで55分要しましたが、復路は34分で到着。5分休憩です。水分を補給し再スタート。渓流の右岸を、またテープ等を頼りに進みますが、雷平からの斜度はこちらのルートの方がキツメですし、ルートが分かりづらいです。と言ってもひたすら上流を目指すのみですが。中ノ沢との出合を過ぎると大岩の滝が見えてきました。川原は無理そうなので右から大岩の滝を高巻いていきます。上りはきついし、危険箇所もあって雷滝ではここが最難所でした。大岩の滝の落ち込みのあたりと思われる川の真ん中の大岩の上で、痛々しい上流部の大崩落痕を見ながら5分休憩。『あと少し』と話しながら出発したら1分で着いてしまいました、雷滝へ。休憩しなければ雷平から丁度20分でした。
この滝は滑滝風ですが水量も多く、斜度があるので、結構、迫力がありました。雷滝を満喫して帰路に着きます。帰路は剛脚がらおサンがとんでもないペースでひっぱてくれたので。雷滝から伝道まで39分でした。
早戸大滝の滝壺からは、雷平まで34分+休憩5分+雷平〜伝道まで27分の計66分でした。早すぎですよがらおサン。途中で足を踏み外しそうになりましたヨ。往路できつかった最初の上りは、想像通り下りもきつかった・・・あの最後の下りで膝が疲労してしまいました。でも早戸大滝は素晴らしかったナ〜。
ふれあいの館に戻り、かき揚げそばを食べながら、がらおサンと今度は新緑の季節に再訪しようと約束して帰路につきました。ちなみに帰路は16号〜八王子バイパス(250円)〜昭島〜青梅街道で1時間41分でした。

※各写真をクリックすると大きな画像になります
私的評価
アクセス ★☆☆☆☆ ソロでは危ない。子供も無理
豪快さ ★★★★☆ たっぷり飛沫を浴びられます
美しさ ★★★★★ 滝を隠す大岩とセットで風情あり
雰囲気 ★★★★★ そう簡単に人をよせつけないので◎
好感度 ★★★★★ 絶対にまた行きたい!